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PMP®認定試験の改訂が2021年1月に延期されました

新型コロナウィルスの感染拡大に関連して、PMI認定試験に関連する対応が発表されました。

PMI認定試験に関連する対応について新たな内容は下記になります。

  • 現行内容でのPMP®試験が2020年12月31日まで延長され、新しい内容でのPMP®試験開始は2021年1月2日まで延期されます。
  • PMP®試験提供についての代替案が検討されており、提供可能になった場合は別途PMIより情報が提供される予定です。
  • すでに受験資格(Eligible)を持たれている方は、受験可能な期間が2021年1月18日まで延長されます。
  • 受験資格を持たれている方は受験日の変更を無料で行うことができます。
  • 最近受験日の変更を行い手数料を支払われた方は、手数料が払い戻しされます。

詳しくはPMI日本支部のホームページお知らせも参照ください
新型コロナウィルス感染拡大による PMI認定試験関連の対応について

1. 人(People)、プロセス(Process)、ビジネス環境(Business Environment) の3つのドメイン構成に変更されました。

2. 上記ドメインで、予測型プロジェクトマネジメント・アプローチについて約50%、アジャイル型・ハイブリッド型アプローチについて約50%が出題されます。

詳細については

PMI本部Webサイトの案内

および

新しい試験内容概要(Examination Content Outline)

をご覧ください

現在の試験内容で受験できるのは?

試験問題の出題内容変更のスケジュール

現在の試験問題が出題
2020年12月31日よりも前に受験される場合
新しいPMP®試験の試験内容で出題
2021年1月2日以降に受験される場合

2020年12月31日が、現在の試験内容で受験できる最後の日です

PMP®認定取得までの予定に応じて、次の点にご注意ください。

  • 試験は早めにスケジューリングしましょう。
    →なぜなら、スケジューリングに沿った希望の日付と場所を選択できる可能性が高いからです。
    ※ほとんどの受験者は3ヶ月前に試験日の予約をしているようです。
  • 試験料はなるべく早めに支払いましょう。
    →試験料の支払いが完了しないと、受験日の予約ができません。
  • PMP® タイムラインに沿って認定を受けることができるか確認してください。

※受験申請の記入を開始すると、90 日以内に申請を提出する必要があります。
※申請の承認日から1年以内に試験に合格する必要があります。複数回の受験が必要となる場合もありますので、受験可能期間が終わるまで (申請が承認されてから 1 年後) に再受験ができるだけの十分な時間を確保してください。

現在の試験内容と新PMP®試験内容の違いについて、詳しくは、下記の「何が変更になるのか?」より内容をご参照ください。

PMP®資格取得、資格更新のためのPDU取得はこちら

何が変更になるのか?

予測型、アジャイル型、ハイブリッド型アプローチを含む範囲の内容が、3つのテスト・ドメイン全体にわたって組み込まれます。

PMP®はプロジェクトマネジメントと同じように進化しており、新しい試験は3つの新しいドメインに焦点を当てています。

  • 1.人:プロジェクト・チームを効果的にリードするためのスキルと活動にウェイトを置く
  • 2.プロセス:プロジェクトマネジメントにおける技術的側面を強化する
  • 3.ビジネス環境:プロジェクトと組織戦略の繋がりを明確にする

新たに設定される3つのドメイン

今回3つのドメインが新たに設定され、その各ドメインそれぞれの設問数の割合が以下の通りとなります。

改定後

ドメイン 設問数の割合
1.人(People) 42%
2.プロセス(Process) 50%
3.ビジネス環境(Business Environment) 8%

現状では、以下の通りに構成されています。

改定前

プロセス群 設問数の割合
1.立ち上げ(Initiating) 13%
2.計画(Planning) 24%
3.実行(Executing) 31%
4.監視・コントロール(Monitoring and Controlling) 25%
5.終結(Closing) 7%

問題傾向の大幅な変更

予測型プロジェクトマネジメントアプローチ 50%
アジャイル型・ハイブリッド型アプローチ 50%

ドメインの変更だけでなく、主題される内容も改定後の3ドメインで、上記の通り変更となります。

ドメイン、タスク、およびイネーブラーについて

各定義の説明

ドメイン(Domain) プロジェクトマネジメントの実践に不可欠となるハイレベルな知識エリアとして定義される。
タスク(Tasks) 各ドメイン領域内のプロジェクト・マネジャーの基本的な責務。
イネーブラー(Enablers) タスクに関連付けられている作業の具体例。イネーブラーは網羅されたリストであることを意図してはおらず、タスクが達成することを説明するのに役立ついくつかの例を提供していることに注意してください。

新しいタスク構造の例

タスク記述(Task statement) コンフリクトをマネジメントする(Manage conflict)
イネーブラー
  • コンフリクトの原因と進行度を判断する。
  • コンフリクトのコンテキストを分析する。
  • コンフリクトの解決に適切なソリューションを評価し、推奨し、和解させる。

ドメイン1:人

ドメイン1: 人「42%」
タスク1 コンフリクトをマネジメントする
  • コンフリクトの原因と進行度を判断する
  • コンフリクトのコンテキストを分析する
  • コンフリクトの解決に適切なソリューションを評価し、推奨し、和解させる。コンフリクトの原因と進行度を判断する
タスク2 チームをリードする
  • 明確なビジョンとミッションを設定する
  • ダイバシティーとインクルージョンを支援する(例:行動タイプ、思考プロセス)
  • サーバントリーダーシップを重視する(例:サーバントリーダーシップの教義をチームと結び付ける)
  • 適切なリーダーシップのスタイルを決定する(例:指示的、協力的)
  • チーム・メンバーやステークホルダーに刺激を与え、動機づけし、影響を与える(例:チームの契約、社会契約、報酬システム)
  • チーム・メンバーとステークホルダーの影響を分析する
  • さまざまなチーム・メンバーやステークホルダーをリードする多様なオプションを識別する
タスク3 チームのパフォーマンスを支える
  • 主要業績評価指標(KPI)に対するチーム・メンバーのパフォーマンスを評価する
  • チーム・メンバーの成長と発展を支援し、評価する
  • 適切なフィードバック・アプローチを決定する
  • パフォーマンスの向上を確認する
タスク4 チーム・メンバーやステークホルダーに権限を与える
  • チームの強さを中心に組織化する
  • チームのタスクについて説明責任を支援する
  • タスクの説明責任のデモンストレーションを評価する
  • 意思決定権限のレベルを決定し与える
タスク5 チーム・メンバーやステークホルダーが十分に訓練されていることを確認する
  • 必要なコンピテンシーとトレーニングの要素を決定する
  • トレーニングの必要性に基づいたトレーニング・オプションを決定する
  • トレーニングのためのリソースを割り当てる
  • トレーニングの成果を測定する
タスク6 チームを構築する
  • ステークホルダーのスキルを評価する
  • プロジェクトのリソース要求事項を推定する
  • プロジェクトのニーズを満たすために、チームのスキルを継続的に評価し維持更新する
  • チームと知識移転を維持する
タスク7 チームにとっての障害、障害物、ブロッカーに取り組み、取り除く
  • チームにとっての重大な障害、障害物やブロッカーを決定する
  • チームにとっての重大な障害、障害物やブロッカーに優先順位を付ける
  • チームにとっての障害、障害物、およびブロッカーを取り除くソリューションを実装するためにネットワークを使用する
  • チームにとっての障害、障害物、およびブロッカーに常に取り組んでいることを確実にするため、継続的に再評価する
タスク8 プロジェクトの合意事項を交渉する
  • 合意のための交渉の範囲を分析する
  • 優先順位を評価し、最終目標を決定する
  • プロジェクト合意の目標が適合していることを確認する
  • 合意の交渉に参加する
  • 交渉の戦略を決定する
タスク9 ステークホルダーと協力する
  • ステークホルダーの関与の必要性を評価する
  • ステークホルダーのニーズ、期待、およびプロジェクト目標の間の整合を最適化する
  • プロジェクトの目的を達成するために信頼を構築しステークホルダーに影響を与える
タスク10 共通理解を構築する
  • 誤解の根本原因を特定するために、状況を分解して分析する
  • 合意に達するために必要な、すべての当事者に調査を行う
  • 当事者の合意の成果を支持する
  • 潜在的に誤解になりそうな事項を調査する
タスク11 仮想チームとの関係を築きサポートする
  • 仮想チーム・メンバーのニーズ(例:環境、地理、文化、グローバルなど)を調べる
  • 仮想チーム・メンバーが参加するための代替手段(例:コミュニケーション・ツール、コロケーション)を調査する
  • 仮想チーム・メンバーが参加するためのオプションを実装する
  • 仮想チーム・メンバーの参加が効果的にできているか、継続的に評価する
タスク12 チームのグラウンド・ルールを定義する
  • チームや外部のステークホルダーに組織としての原則を伝える
  • グラウンド・ルールの遵守を促進する環境を確立する
  • グラウンド・ルール違反をマネジメントし是正する
タスク13 関連するステークホルダーに助言する
  • 助言する時間を割く
  • 助言の機会を見つけ実行する
タスク14 感情的知性(EQ)を応用して、チームのパフォーマンスを向上させる
  • パーソナリティ指標を使用してふるまいを評価する
  • パーソナリティ指標を分析し、プロジェクトの主要なステークホルダーに関して、感情面のニーズに合わせるよう調整する

ドメイン2:プロセス

ドメイン2: プロセス「50%」
タスク1 ビジネス価値のデリバリーに必要な緊急性を自覚してプロジェクトを実行する
  • 価値を漸進的にデリバリーする機会を評価する
  • プロジェクト全体のビジネス価値を調べる
  • 実用最小限のプロダクト(MVP)を見つけるために、チームが必要に応じてプロジェクトタスクを細分化するのを支援する
タスク2 コミュニケーションをマネジメントする
  • 全ステークホルダーのコミュニケーション・ニーズを分析する
  • 全ステークホルダーのためのコミュニケーション方法、チャネル、頻度、および詳細度を決定する
  • プロジェクトの情報とアップデートを効果的に伝える
  • 伝達内容が理解されており、フィードバックを受け取っていることを確認する
タスク3 リスクを評価しマネジメントする
  • 主要業績評価指標(KPI)に対するチーム・メンバーのパフォーマンスを評価する
  • リスクマネジメントのオプションを決定する
  • 反復的にリスクを評価し優先順位を付ける
タスク4 ステークホルダーに関与する
  • ステークホルダーを分析する(例:権力と関心度、影響度、関与度のグリッド)
  • ステークホルダーを分類する
  • カテゴリー別にステークホルダーに関与する
  • ステークホルダー・エンゲージメントの戦略を開発、実行し検証する
タスク5 予算とリソースを計画しマネジメントする
  • プロジェクトのスコープと過去のプロジェクトから学んだ教訓に基づいて予算上のニーズを見積もる
  • 今後の予算上の課題を予測する
  • 予算の変動を監視し、必要に応じてガバナンス・プロセスに従い調整する
  • リソースを計画しマネジメントする
タスク6 スケジュールを計画しマネジメントする
  • プロジェクトのタスクを見積もる(マイルストーン、依存関係、ストーリーポイント)
  • ベンチマークと履歴データを活用する
  • 方法論に基づいてスケジュールを準備する
  • 方法論に基づいて継続して進捗状況を測定する
  • 方法論に基づいて、必要に応じて、スケジュールを変更する
  • 他のプロジェクトや他の定常業務と調整する
タスク7 プロダクトや成果物の品質を計画しマネジメントする
  • プロジェクトの成果物に必要される品質基準を決定する
  • 品質上のギャップに基づいて、改善のためのオプションを推奨する
  • 継続的にプロジェクト成果物の品質を調査する
タスク8 スコープを計画しマネジメントする
  • 要求事項を決定し優先順位を付ける
  • スコープを分解する(例:WBS、バックログ)
  • スコープをモニターし確認する
タスク9 プロジェクト計画の活動を統合する
  • プロジェクトやフェーズの計画を統合する
  • 統合プロジェクト計画を依存関係、ギャップ、および継続的なビジネス価値に関して評価する
  • 収集したデータを分析する
  • 情報に基づいたプロジェクトの意思決定を行うため、データを収集し分析する
  • 重要な情報の要求事項を決定する
タスク10 プロジェクトの変更をマネジメントする
  • 変更の必要性を予測し、受け入れる(例:変更マネジメントの実務慣行に従う)
  • 変更を処理するための戦略を決定する
  • 方法論に従って変更マネジメント戦略を実行する
  • プロジェクトを前に進めるため、変更への対応を決定する
タスク11 調達を計画しマネジメントする
  • リソースについての要求事項やニーズを定義する
  • リソースについての要求事項を伝える
  • サプライヤーや契約をマネジメントする
  • 調達戦略を計画しマネジメントする
  • デリバリー・ソリューションを開発する
タスク12 プロジェクトの生成物をマネジメントする
  • プロジェクト生成物を管理するための要求事項(いつ、どこで、誰が、何を、など)を決定する
  • プロジェクト情報が最新に保たれていること(バージョンコントロール)および、すべてステークホルダーがアクセス可能であることを確認する
  • プロジェクト生成物の管理が有効であることを継続的に評価する
タスク13 プロジェクトに適した方法論や方法および実務慣行を決定する
  • プロジェクトのニーズ、複雑さ、規模を評価する
  • プロジェクトの実行戦略を推奨する。(例:契約、資金調達)
  • プロジェクトの方法論やアプローチを推奨する(予測、アジャイル、ハイブリッド)
  • プロジェクトのライフサイクル全体を通して反復型、増分型の実務慣行を使用する(例:教訓、ステークホルダー・エンゲージメント、リスク)
タスク14 プロジェクトのガバナンス体制を確立する
  • プロジェクトのための適切なガバナンスを決定する(例:組織のガバナンスを複製する)
  • エスカレーション・パスとしきい値を定義する
タスク15 プロジェクトの課題をマネジメントする
  • リスクが課題になったときに認識する
  • プロジェクトの成功を達成するため、最適なアクションで問題に取り組む
  • 問題を解決するためのアプローチにおいて、関連するステークホルダーと協力する
タスク16 プロジェクト継続のための知識移転を確認する
  • チーム内でプロジェクトの責任について話し合う
  • 作業環境への期待について要点を述べる
  • 知識移転のためのアプローチを確認する
タスク17 プロジェクトやフェーズの終結や移行を計画しマネジメントする
  • プロジェクトやフェーズを成功裏に終結するための基準を決定する
  • 移行への準備が整っていることを確認する(例:定常業務チームや次フェーズ)
  • プロジェクトやフェーズを終結するために活動を締めくくる(例:最後の教訓、レトロスペクティブ、調達、財務、リソース)

ドメイン3:ビジネス環境

ドメイン3: ビジネス環境「8%」
タスク1 プロジェクトのコンプライアンスを計画しマネジメントする
  • プロジェクトのコンプライアンス要求事項(例:セキュリティ、安全衛生、法規制の遵守)を確認する
  • コンプライアンス・カテゴリーを分類する
  • コンプライアンスに対する潜在的な脅威を決定する
  • コンプライアンスを支援する方法を使用する
  • コンプライアンスに従わない場合の結果を分析する
  • コンプライアンス・ニーズ(例:リスク、法)への対処に必要なアプローチとアクションを決定する
  • プロジェクトがどの程度コンプライアンスを遵守しているかを測定する
タスク2 プロジェクトのベネフィットと価値を評価しデリバリーする
  • ベネフィットが識別されていることを調査する
  • 継続したベネフィット実現のため、オーナーシップについての合意を文書化する
  • ベネフィットを追跡するための測定システムが機能していることを確認する
  • 価値を実証するため、デリバリー・オプションを評価する
  • 価値を獲得しているステークホルダーを評価する
タスク3 スコープに影響する外的ビジネス環境の変化を評価し、対処する
  • 外的ビジネス環境(例:規制、技術、地政学、市場)に対する変化を調査する
  • 外的ビジネス環境の変化に基づいて、プロジェクトのスコープやバックログへの影響を評価し、優先順位を付ける
  • スコープやバックログを変更するためのオプションを推奨する。(例:スケジュール、コストの変更)
  • プロジェクトのスコープやバックログへの影響について、外的ビジネス環境を継続的に調査する
タスク4 組織の変革を支援する
  • 組織の文化を評価する
  • 組織の変化がプロジェクトに与える影響を評価し、必要なアクションを決定する
  • プロジェクトが組織に与える影響を評価し、必要なアクションを決定する

PMP®試験はなぜ変更されるのか?

PMIは3年から5年ごとに、プロジェクトマネジメントの職業がどのように発展したか、新しい傾向の影響は何か、プロジェクト・マネジャーの責任がどのように変化したのかを理解するための調査を行っています。
前回の調査は2015年に実施され、その調査結果から、現在のPMP®試験内容の概要(Exam Content Outline)が作成されました。

世界のトップクラス組織に所属する当該分野専門家(SME)が、現在、今後のPMP®があるべき姿を定義しています。
今回新たに行われた調査研究によって、今日のプロジェクトマネジメント実務者は、多様なプロジェクト環境で仕事をし、それぞれ異なるプロジェクト・アプローチを利用していることが分かりました。
これを踏まえ、PMP®認定にもこの結果を反映し、新しい PMP®試験内容の概要(Examination Content Outline)を、2019 年 12 月 16 日以降の PMP 試験内容のフレームワークに定めました。

※本ページ内容は、「PMI PMP® 試験内容の概要 - 2019年6月 (暫定日本語訳版)」より抜粋しております

Project Management Professional (PMP)®, Certified Associate in Project Management (CAPM)®, PMBOK®Guide は プロジェクトマネジメント協会(Project Management Institute, Inc.)の登録商標です。

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