ITパスポートを取得するメリット・デメリットとは?取得方法やおすすめの本・通信教育も
ITパスポート試験は、ITを活用する社会人・学生が身につけておくべきITの基礎知識を認定する国家試験です。ITパスポートの取得を推奨する会社や学校も年々増えています。
「ITパスポートを取得すると、どのようなメリットがあるんだろう」
「ITパスポートを取得するデメリットはあるのかな」
「ITパスポートはどうすれば取得できる?」
「ITパスポートの学習におすすめのテキストや通信教育が知りたい!」
そのような疑問をお持ちの方のために、本記事では、ITパスポートを取得するメリットやデメリット、取得方法についてご紹介しています。
また、最新の出題範囲に対応したおすすめのテキストや通信教育もご紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
ITパスポートを取得するメリット
ITパスポートを取得するメリットは、以下の項目が挙げられます。
- DXの社会的変化により重要性が増している
- ITの基礎知識が身につく
- ビジネスの知識も同時に学べる
- 就職活動でアピールできる
- 補助金や手当金がもらえる
- 大学で単位が取得できる
- 他の資格を取得するきっかけになる
それぞれについて、詳しくご説明します。
DXの社会的変化により重要性が増している
近年、ITによってビジネスプロセスや製品・サービスが急速に変化しています。このようなデジタルトランスフォーメーション(DX)の社会的変化により、IT知識を身につけることの重要性が増しています。
ITパスポートを取得することは、IT知識を身につけるにあたっての足掛かりとなります。
ITの基礎知識が身につく
ITパスポート取得に向けて学習をすることによって、出題範囲の内容を身につけることができます。
ITパスポートの出題範囲は、コンピューターの基本的な構造からシステムの開発技術、企業におけるIT活用まで幅広いです。
ひととおりの基礎知識を身につけることにより、さまざまな業界でのIT活用に役立てられるでしょう。
ビジネスの知識も同時に学べる
ITパスポート試験は、ITスキルとともにビジネス知識の活用能力も評価するように設計されています。
企業活動や法務、経営戦略、システム戦略といった企業におけるIT活用に関連するさまざまな知識が出題範囲として含まれています。
これらの分野は、IT職以外にも応用できる知識のため、学習しておいて損はありません。
就職活動でアピールできる
ITパスポートは国家資格のため、取得すれば履歴書にも書くことができます。
履歴書にITパスポート取得を記載することによって、就職活動においても、すでにあなたが必要なIT関連知識の保有者であることを証明できます。
補助金や手当金がもらえる
ITパスポートの取得により、会社や地方団体からの補助金や手当を受けられる可能性もあります。
受験料を負担してもらえたり、数千円?数万円程度の手当金を受け取れる場合もあります。
受給条件は団体によって異なるため、所属している会社や都道府県などの案内を調べてみるといいでしょう。
大学で単位が取得できる
大学によっては、ITパスポートを取得することで、単位認定を受けられる場合もあります。IPA 独立行政法人 情報処理推進機構のWebサイトでは、125校もの大学・短期大学での単位認定が紹介されています。
参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:大学活用(単位認定)
取得した資格は就職活動や大学卒業後にも役立つものであるため、学生のうちに取得することでより多くのメリットを得ることができます。
他の資格を取得するきっかけになる
ITパスポート試験の受験は、より高度なIT関連資格を取得するきっかけにもなるでしょう。
情報処理技術者試験には、全ての社会人向けであるITパスポート試験の他、ITの安全な利活用を推進する方向けの情報セキュリティマネジメント試験、初級IT技術者向けの基本情報技術者試験、応用情報技術者試験など、職種や立場に応じて知識・技能を証明するさまざまな試験が存在します。
より高度な資格を取得することで、就職活動でのアピール材料に厚みが増し、もらえる手当金が増えることもあります。ITパスポートの資格取得は、キャリアアップへの重要な足がかりになるでしょう。
参考:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:試験制度:試験区分一覧
ITパスポートを取得するデメリットは基本的にはない
ITパスポートの取得は、ITスキルの向上やレベルアップした資格の取得につながるため、基本的にはデメリットはありません。
ただし、資格を取得するにあたって以下の注意点があります。
- 業務独占資格ではない
- 専門性は高くない
それぞれの項目について説明します。
業務独占資格ではない
業務独占資格とは、医師や弁護士のように、該当する資格を持つ人だけが独占的にその業務に携われる資格を指します。
ITパスポート試験は、あくまでもITの基礎知識を測定するための試験であるため、業務独占資格ではありません。
専門性は高くない
ITパスポートは他の高度情報処理技術者試験に比べて専門性は高くないため、必ずしも就職を保証するものではありません。
より専門性の高い資格を求めている方は、より高度な資格の取得を検討する必要があります。
とはいえ、より高度な資格は難易度がとても高いものもあります。これからITを学び始める方には比較的難易度が低く、学びの足掛かりになるITパスポートから取得することをおすすめします。
ITパスポートを取得する方法
ITパスポートを取得するには、基本的には以下のステップを踏みます。
- 出題範囲の学習
- 受験申込
- 試験対策
- 試験実施
→基準点に達していれば合格、ITパスポート取得
より高度な情報処理技術者試験は1年に1?2回の試験日が決まっていますが、ITパスポートは全国の試験会場で随時開催しているため、好きなタイミングで準備をして受験できます。お近くの試験会場の開催状況は以下のWebページから確認できます。
1.出題範囲の学習や、3.試験対策は、独学や通信講座などの手段があります。ITパスポートは計画的に学習できれば独学での取得が可能といわれています。また、計画的に学習を進める自信がない方は、カリキュラムが整備された通信講座の利用もおすすめです。
このあと、ITパスポートを取得するにあたっておすすめの本や講座も紹介していきますので、ぜひご覧ください。
ITパスポートの取得におすすめの本・講座
ここまでITパスポートを取得するメリットや、取得方法について紹介してきました。
ITパスポート試験対策にはさまざまな段階があります。
- 試験範囲全体を学習する
- 演習で知識を定着させる
- 模擬試験で本試験を想定した対策をする
IT初学者の方は、まずは試験範囲全体を学習することから始めましょう。
ひととおりの学習を終えたら、試験問題を想定した演習を繰り返すことによって、知識を定着させることができます。
ITパスポート試験の出題範囲は幅広いため、学習をするにつれて得意分野・苦手分野なども見えてきます。苦手な分野を重点的に学習することで、確実な合格を目指しましょう。
また、本番の試験を想定した模擬試験を受験することによって、苦手な分野を発見したり、時間配分の練習をするなど対策を万全にすることが可能です。
上記それぞれの段階に応じて、選ぶ教材は変わってきます。
ここでは、ITパスポートを取得するためにおすすめの本や通信教育を、段階に沿って紹介します。
試験範囲全体を学習したい方におすすめ「2023 ITパスポート スタンダードコース」
書籍とe-lerningを組み合わせて、試験範囲全体を学習できる教材です。IT初学者で何から手を付ければいいのかわからないという方でも、出題範囲全てを網羅した体系的な学習ができます。書籍や通信教材で疑問があれば講師に質問もできます。不明点を質問して解決できるかどうかは、学習モチベーションの維持にも大きく影響するため、初学者で確実に合格を狙いたい方にはおすすめの教材です。
演習で知識を定着させたい方におすすめ「ITパスポート試験対策書 第6版」
演習を重点的におこなえる試験対策の書籍です。最新の試験内容・出題範囲であるシラバスVer.6.0に完全対応している点も特長です。インプット学習で得た知識は、演習などによるアウトプットをすることによって定着させることができます。不得意分野の要点確認や、繰り返しの演習での苦手克服、そして試験直前の総仕上げがしたいときにも最適な1冊です。
本試験を想定した対策をしたい方におすすめ「2022 ITパスポート 模擬試験 シラバスVer.6.0対応 (WEB版)」
試験前に学習の成果をチェックしたいという方におすすめの模擬試験です。
自分のタイミングで受験できるため、本試験前に活用することで弱点を見つけて克服できます。
効率良い学習をおこなうためにもご自身の実力や弱点を把握しましょう。
2022 ITパスポート 模擬試験 シラバスVer.6.0対応 (WEB版)
まとめ:ITパスポートの取得にメリットを感じたらまずは試験範囲の学習を
今回は、ITパスポートを取得するメリットや注意点、ITパスポートを取得する方法についてを紹介しました。ITパスポートの取得は、ITの基礎知識を増やし、ビジネスに活用するために有効な手段であるといえるでしょう。
試験学習に関しては、さまざまな書籍や講座があります。自分にとって必要な段階に応じた教材を選択することで、効率的かつ万全な対策をとることができます。
ITパスポートを取得するメリットを感じられた方は、まずは試験範囲を学習することからはじめてみましょう。